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~2021年第1回おいもプロジェクトを開催します~

新年度を迎え、暖かい日が多くなってきました。


何かと憂鬱なニュースの多い近頃ですが、少しでも明るい出来事が増えることを願ってます。



さて、この度第一回おいもプロジェクトを開催することとなりました!


「おいもプロジェクト」は、サツマイモの苗植えから収穫体験までを一年を通して行う農村体験ツーリズム企画です。


ただサツマイモを育てるだけでなく、若林区の野菜を食べたり、伝統文化にも触れられるような企画になっております!



今回行う第一回の企画は、サツマイモの苗植え!


また、若林区の野菜を使ったご飯や若林区の魅力を感じられる楽しい企画も用意しているので是非ご参加ください。



詳細は以下の通りです


〇日時 : 5月16日(日)9:00~15:00


〇参加費 : おひとり様1000円(未就学児無料)


※昼食代、イベント保険代含む


〇集合場所 : ReRoots若林ボランティアハウス


宮城県仙台市若林区 荒浜字今泉59-3


※公共交通機関が少ないため、車でのご参加をお願いします。


〇定員 : 40名 


※コロナ対策として、三密を避ける、アルコール消毒・マスク着用の徹底、室内の換気、屋外企画を行います。



①ご参加される予定の方全員のお名前とご年齢


②お電話番号


③ご住所


④アレルギーの有無


⑤移動手段(*駐車場あります)


以上の項目を電話(022-762-8211)または、


Eメール(reroots311@yahoo.co.jp)


にてお伝えください。


また、ご不明な点がございましたらお気軽にご連絡ください!


締め切り:5月9日(日) 


※先着順のため、定員に達し次第受け付けは終了となります。





皆さんのご参加をお待ちしております!!

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3月20日の地震について ReRootsのスタッフは無事に避難できました

昨日、20日の18時ごろに宮城県で大きな地震がありました。
幸い、ReRootsのスタッフやボランティアハウスなどには大きな被害はありません。
一時、津波注意報が発令されていましたが、けが人も出ず、無事に避難できました。

今のところ、若林区の中で被害が出たという情報も入っていませんが、心配です。

また、県内では怪我をされた方もいらっしゃると報道されているので、大きな被害が出ていないことをただただ願っています。



3月11日 震災から10年を迎えて

こんにちは。10期生の五十嵐です。

今日で東日本大震災から10年になります。

ReRoots発足からも10年目となり、今もなお厚いご支援とご声援を送って頂きありがとうございます。

僕が、当時七郷小学校3年生だったあの頃からもう10年。確か帰りの会で先生が挨拶を終えた後のことです。誰かが地震だ、と叫ぶと激しい揺れがきたことをはっきり覚えています。それから必死に学校を抜け出して、あちこちから鳴る車のアラームや警備音を聞きながら親を待ちました。地震の後は本当に色々な人達が助けてくれました。しかし、10年経った今でも苦しみ続けている人達がいることを知り、自分が被災したからこそ、被災したこの街で、復興支援、地域支援をしたいと思いReRootsのメンバーと共に活動しています。

地震の時の死がよぎる恐怖。
避難して家族に会えた時の安堵感。
家族に会えなかった友達。
会えなくなった友達。
会えなくなった大切な人。
人の優しさを感じたわかめご飯。

全て僕の周りで起こったことです。大勢の人が同じような体験、さらに辛い思いをされた方もいると思います。10年たった今僕はそのような方々に「がんばれ」など言えない様な気がします。短い様で長い。長い様で短い。そんな年月と戦っている人達がいること。そしてまだまだ戦う必要があること。そしてあの日のあの時の現実と、感情のせめぎ合い。これらを僕たちは「見なかったフリ」をする事はできません。僕たちがするべき事、次世代の方々にお願いしたいとことを見事に表している一言があります。

【忘れないで】と。
これからもReRootsは住民さん目線に立ち活動して参ります。
日々応援して頂いている地域住民の方々には心から感謝を申し上げます。また、地域の為に活動なさっている多くの住民さんの背中を我々ReRootsはしっかりと追い続けていきたいと思います。あの日から10年経った今でも奮闘なさっている住民さんの為にもReRootsができることは全て全力で取り組ませて頂きます。その第一目標として、持続したひなびた農村地域の形成を目標にこれからも尽力して参ります。


多くの亡くなられた方々に敬意を表し黙祷を捧げます。
黙祷。





2021年3月10日 思いは今もつながっている

2021年3月10日、とてもうれしいことがありました。

震災から10年を前にして、がれき撤去のころから、ずっとReRootsのボランティアとして参加してくださっていたベテランボランティアの方からとてもうれしい贈り物が届いたのです。

やはり、被災地において重要なのは活動中の携帯ラジオです。
震災直後に、農地のがれき撤去のボランティアの方々とは、いつもラジオの情報を重視していました。
常に携帯ラジオをもってのうちに赴き、がれき撤去をしながら、地震情報を早く聞き、いざとなったら逃げることを常にしていました。
何度か非難したこともあります。あのときは、気持ちもそぞろでした。

現在も、ときどき大きな地震が起きます。
ReRootsでも2月13日の震度6強の地震では避難を行いました。
備えと訓練は重要です。



さらに、心のこもったトースター
朝ごはんが楽しみです。
送られてきたメッセージにも、朝から元気になるように、今でも若林区のことや、ReRootsのことを思ってくださっていることが伝わってきました。
ありがたい限りです。

10年前に若林区の農地のがれき撤去にご協力してくださった皆様、忘れていません。
ボランティアのおかげで農地は回復し、今では立派な野菜が育っています。

ReRootsでは、新規就農者の育成、わらアート、りるぽてでのスイートポテト販売、コミュニティの行事再生などがれき撤去の後も若林区の復興に取り組んできました。

震災から10年、これから地域おこしの10年が始まります。

引き続き、若林区を見守ってください。

よろしくお願いいたします。

一般社団法人ReRoots 代表理事 広瀬剛史

3月10日 ReRoots10年の軌跡 その4 〜地域おこし期の活動~

3月10日 ReRoots10年の軌跡 その4 〜地域おこし期の活動~



こんにちは。 


東日本大震災の発生からまもなく10年を迎える中で、ReRootsの活動の軌跡を全4回に分けてお届けしています。



第4回では、これからの「地域おこし期」に向けてReRootsが行っていることを紹介いたします。


 


ReRootsでは復旧期・復興期において、津波で使えなくなった農地の再生、そこから営農再開・景観再生にむけた取り組みを行ってきました。行政による施策もあり、農業面においては営農が再開され、多くの農業法人ができました。またコミュニティ面においても住宅の再建や各町内会の集会場の復旧など生活基盤の整備が進んでいます。


しかし、地域の課題がなくなったわけではありません。


日本の農家の平均年齢は67歳であり、10年先を見通した時に地域農業を持続させるためには①法人経営の安定化②農業の後継者育成が課題になってきます。


また、農村における過疎化・高齢化も深刻になっており、このままでは限界集落化してしまいます。地域が持続するためには、①地域福祉の取り組みを通して高齢者が元気に暮らし、②地域資源を利用して人の往来を生み、地域農業・行事を担う③若者の移住を促すことが必要でしょう。


ReRootsはこのように、若林区沿岸部の農村地域の現状を分析し、今後10年を見据えて政策パンフレットを2019年に作成しました。地域おこしへの中長期的な戦略に基づいて、新たな取り組みをすでに始めています。



1つは「株式会社仙台あぐりる農園」です。ReRootsから新規就農した農家が2020年4月に設立しました。地域の生産法人や農家と協力し、新規就農者の獲得と地域への定着を行う農村塾づくりを目指しています。農業を志す若者が地域に定着するためには、農業技術を習得することはもちろんのこと、農村の暮らしに溶け込むことが大事になってきます。そこで、地域の若手農家が集まってグループを作り、新規就農者の受け皿となって定着を促していこうと考えています。また、多くの若手農家は労働力不足や販路形成に悩まされています。若手農家グループで共同販路を持ち、機械の貸し借りなど協力できるところは連携していけば、新規就農の窓口も広くなるのではないでしょうか。安心、安全な農作物をつくりながら、若手農家とのグループづくりや生産法人と連携して、農家自身が農業の未来を切り拓いていこうとしています。(詳しくはこちら



(右)仙台あぐりる農園を設立した小倉さん


 


2つ目に、2020年6月にスタートした「仙台いも工房 りるぽて」です。これは、年間のべ約100名が参加するさつまいもの生育体験企画「おいもプロジェクト」を発展させ誕生しました。地元の洋菓子店のレシピを継承し、プロジェクトで育てたさつまいもを利用した手作りのスイートポテトを販売しています。素材の自然な甘みを活かしたスイートポテトは大人気であり、若林区沖野にある店での販売だけでなく、仙台を拠点とする八百屋、花京院市場様への卸やイベント出店も行っています。震災復興から若林区沿岸部の魅力を発信するアンテナショップとして、地域内外を結ぶ役割を果たしつつ、加工、販売体験もおいもプロジェクトの一環として組み込むことで農村ツーリズムとしても発展させ、「芋づる式まちづくり」を目指しています。(詳しくはこちら





 
仙台いも工房 りるぽて


今まで取り組んできた地域行事や市民農園、福祉活動においても、10年後を見据えてより地域のニーズに沿った、住民さん主体の取り組みへと変化させていきたいと考えています。


震災からもう10年、まだ10年。


「高齢者が元気な農村」「持続するひなびた農村」を目指して、ReRootsはこれからも活動を続けてまいります。



さて次回は連載の最終回となります。3月11日(木)に公開予定ですので、そちらもぜひご覧ください。





~ 皆様からの寄付を募集しています ~


 


 ReRootsは学生主体の団体であり、日々の活動は皆さまからの温かいご支援・ご協力に支えられています。頂いた寄付金は、農家や地域住民との信頼関係の土台となるReRootsファームの運営、被災農家・若手農家の野菜販売、農村ツーリズム企画の運営、高齢者の生きがいづくりにつながる福祉政策の実施等、地域のニーズに合わせた諸活動に活用させていただきます。地域おこし活動を幅広く進めていくために、ご協力よろしくお願いいたします。


 


〈寄付サイトのご案内〉



 * Yahoo!ネット募金 *


 https://donation.yahoo.co.jp/detail/5259001/


 


  Tポイントで1ポイント単位の寄付ができます。クレジットカードでは100円単位の寄付が可能です。



* Give One *


 


https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=10536

 


 クレジットカードとネット銀行で寄付ができ、一度のお申込みで1円単位の寄付が可能です。

2月28日 仙台市若林区防災シンポジウム

2月28日、仙台市若林区防災シンポジウムが開催されました。
内容は
~語り継ぐ震災の記憶~
 東日本大震災から間もなく10年。この間の地域コミュニティは度にお様に移り変わっていったのか、或いはどのように再生されてきたのでしょうか。その現状について考察し、将来への展望について探ります。
というテーマで

第一部 「語り継ぐ震災の記憶」上映
第二部 パネルディスカッション「若林区沿岸部にみるコミュニティの復興と次代への展望」
という二部構成の企画として行われました。

チラシ →表面こちら
     裏面こちら

第二部のパネルディスカッションは
モデレーターに東北大学災害科学国際研究所准教授 佐藤翔輔(さとうしょうすけ)氏
パネリストに
・三本塚町内会 会長 小野吉信(おのよしのぶ)氏
・ファーム・SURF-SIDE荒浜 代表 末永薫(すえながかおる)氏
・平松農園 代表 平松希望(ひらまつのぞみ)氏
・フリーライター 西大立目祥子(にしおおたちめしょうこ)氏
・3.11メモリアル交流館交流係 石川倫代(いしかわみちよ)氏
・(一社)ReRoots 代表 広瀬剛史(ひろせつよし)が登壇しました。

はじめに、それぞれがかかわることで地域のコミュニティがどう変化したのか?

それぞれ、地域や地域外で様々な取り組みをされているので、若林区沿岸部のコミュニティに多様な影響を与えていました。
三本塚では避難所運営から地域の行事づくりまで、町内会がコミュニティづくりのために多くの取り組みを行っています。
荒浜地域は住むことはできないので、コミュニティはもうありませんが、跡地利用を通じた交流人口の拡大や新規就農者の農業がおこなわれています。
沿岸部の外からも、地域の生活や生業を記録することで、支えることなどが語られました。

次に、これからの次代にどう伝えていくかというテーマです

ここでは新規就農者を増やしていくことや、若い人を招き入れること、文化や震災を伝承していくことなど、伝えていくためにも具体的な地域の課題に取り組んでいくことが話されました。


ReRootsの広瀬代表は
これから3年後を目安に農村塾をつくって新規就農者を増やしていくこと、また空き家問題が出てくることを予測して新奇就農者が移住できる仕組みを作ることなど、これからの展望について話しました。
とくに、農家は平均年齢67歳なので、あと10年のうちに新規就農者を育成できるか、そこがリミットです。
震災から10年、これから地域おこしの10年が始まります。

ReRootsは、これからも若林区沿岸部において持続する農業と農村づくりに取り組んでいきます。

3月4日 ReRoots10年の軌跡 その3 ~復興期の活動~

こんにちは。

 


 


 東日本大震災の発生から間もなく10年を迎える中で、ReRootsの活動の軌跡を全4回に分けてお届けしています。


 


 第3回では、2014年4月から2020年までの復興期の活動を振り返ります。


 


 


2014年3月までの復旧期に続く同年4月からの復興期では、本格的な営農再開に向けての活動にシフトしていきました。ガレキ撤去が済んで農地が回復できても、すぐに営農再開ができるわけではありません。解決するべき課題は依然として山積している状況でした。震災後に農業の法人化が推進されたことによる従来の農業からの変化、地域の農業の未来を担う後継者の不足、小学校の閉校等によるコミュニティの希薄化といったように、様々な地域課題と向き合っていかなければならない時期でした。そこで、ReRootsでは課題を農業・景観・防災・コミュニティの4つに整理し、その解決に取り組んできました。そのなかで現在までつながる活動がはじまりました。


 


 復興期から現在までつながる活動の一つには「わらアート」が挙げられます。わらアートとは、震災後に営農再開した農家さんにいただいた稲わらを使ったオブジェです。毎年大きさが2~4mほどのオブジェを複数製作し、展示しています。これは震災に負けずに農業を再開した、若林区の復興としての意味を持っています。また、稲わら文化は農村文化の象徴であり、これを継承する意味もあります。ReRootsは2015年の地下鉄東西線開業を記念して、若林区まちづくり協議会と協力してわらアートを製作しました。好評を得て、2016年以降も継続してわらアート製作を行い、せんだい農業園芸センターで展示しています。例年3か月ほどの展示で70000人の方にご来場いただいており、地域の内外から評価をいただいています。2020年はコロナ禍という状況ではありましたが、その中でもそれ以前と変わらず延べ70000人にご来場いただきました。


 



わらアートの様子




 


復興期後半の2018年、2019年には地域の課題の再調査を行いました。これは震災から10年を迎える2021年からの地域おこし期を見据えた活動です。地域の課題を明らかにするため、六郷東部地域の全住民を対象としてアンケート調査を実施しました。この調査から農業の後継者不足や地域福祉といった若林区沿岸部の課題が浮かび上がりました。さらに、これらの課題を解決し、10年後までに「ひなびた持続する農村」と「高齢者が元気な村」をつくるための計画を提言しました。以上の内容は2部の「政策パンフレット」にまとめられており、ReRootsのホームページで公開しております。


https://reroots.nomaki.jp/adovocasy.html




政策パンフレット




次回は地域おこし期に向けた活動をご紹介します。公開は3月7日(木)を予定しておりますので、ぜひご覧ください!



 


復興期における活動の詳細はReRootsの公式サイトにも掲載しています。こちらもよろしくお願いします。

 


~ 皆様からの寄付を募集しています ~


 


 ReRootsは学生主体の団体であり、日々の活動は皆さまからの温かいご支援・ご協力に支えられています。頂いた寄付金は、農家や地域住民との信頼関係の土台となるReRootsファームの運営、被災農家・若手農家の野菜販売、農村ツーリズム企画の運営、高齢者の生きがいづくりにつながる福祉政策の実施等、地域のニーズに合わせた諸活動に活用させていただきます。地域おこし活動を幅広く進めていくために、ご協力よろしくお願いいたします。


 


 


〈寄付サイトのご案内〉


 


 


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 https://donation.yahoo.co.jp/detail/5259001/


 


  Tポイントで1ポイント単位の寄付ができます。クレジットカードでは100円単位の寄付が可能です。



 


 


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仙台東ロータリークラブ様に表彰していただきました!

3月に入り、日ごとに暖かさを感じられるようになりましたね。

さて、この度ReRootsは、仙台東ロータリークラブ様より優秀ボランティア団体として表彰していただきました。


ロータリークラブはアメリカのシカゴで生まれ、現在はクラブ数約3万5千、会員総数120万人を超える規模に広がっています。
国や地域社会において、持続可能なよい変化を生むために人々が連携して行動していくことができる世界を目指しており、様々な分野での奉仕活動が行われています。

仙台ロータリークラブは1937年に創立された、仙台で最も古くからあるクラブです。
今回は、ReRootsがゲストスピーカーとして活動紹介もさせていただきました。

ReRootsの活動を、地域を超えた多くの人に知っていただき、評価していただけるのはとても光栄なことです。
今後も、表彰に恥じない活動を行ってまいりますので、応援よろしくお願いいたします。






3月1日 ReRoots10年の軌跡 その2 ~復旧期の活動~

 こんにちは。


 


 東日本大震災の発生からまもなく10年を迎える中で、ReRootsの活動の軌跡を全4回に分けてお届けしています。


 第2回では、ReRootsの発足から2014年までの復旧期の活動を振り返ります。


 


 若林区沿岸部の復興において、目下の課題は農地のガレキ撤去にありました。


 2011年7月、若林ボランティアハウスのオープン以降、ReRootsでは全国からのボランティアを受け入れるようになります。


 ボランティアの受け入れに際して、毎日活動(お盆・お正月・3月11日・悪天候以外休まない)、小学生も参加OKという間口の広さ、ボランティア保険天災型にさえ加入していれば予約なしでも受け入れ可能、という幅の広い条件を設けました。


 


ガレキ撤去では学生メンバーがボランティアの先頭に立って活動した


 


 2014年3月までに依頼件数は500件以上に上り、約3万人のボランティアが若林区沿岸部に駆け付け、農地の再生に取り組み、農家の営農再開を支援しました。


 全国から駆け付けたボランティアの力と農家・住民の絶え間ない努力により農地は徐々に回復し、また行政による圃場整備などの基盤建設も進んでいきました。

 また、ガレキ撤去に動く傍ら、学生が支援対象である農家の感性や農村について学ぶために、農家に教わりながら畑作業を始めました。この活動は現在にも受け継がれ、作った野菜は荒町販売や町中の八百屋、「花京院市場」さんに出荷しています。

            


 しかし、農地が回復しただけでは、農業と地域の再生は達成されません。


 営農に必要な施設や機械、販路までもが失われており、また内陸部への避難・移転による世帯数の減少はコミュニティの維持に重大な影響をきたしていました。



 こうした課題を克服するために、いわゆる復旧支援の枠を超えた活動が創作されます。ここで登場するのが、市民農園(2012年4月)と若林区復興支援ショップりるまぁと(2012年11月)です。


        


 市民農園は沿岸部に人の往来を作り、コミュニティの再生を目指した活動として、りるまぁとは、仙台朝市で被災農家の野菜を販売し、農家の努力と復興の様子を伝えるアンテナショップとしての役割を果たしました。


 これらの活動は三本塚市民農園と荒町販売として現在にも受け継がれています。



 また、こうした活動と並行して農家や住民、各省庁・市役所を訪問して地域が抱える問題と政策の調査研究も進めました。2012年度中にはその結果を中間報告書としてまとめ、①農業再生、②コミュニティ再生、③景観再生、④防災確立の四点を柱とした、若林パーク化構想を打ち出しました。


構想に基づいて、ひまわりプロジェクトや田んぼプロジェクト、おいもプロジェクトを立案・実施し、人の往来づくりや景観の再生を進めました。これらの取り組みは、農村の魅力を発信し、地域に往来を作る、農村ツーリズムの原点です。

               


 


 復旧支援終了の見通しが立ち始めた2013年には、2014年以降の復興期を見通したReRoots5か年計画が整備されました。この中で強調されているのが、「農業の再生は農村の再生にある」ということです。農業は本来、農村コミュニティの形成、自然保護、伝統文化の維持など多様な役割を持っており、農村の再生なくして農業の再生はなしえません。住民や農家を巻き込んだ、ツーリズムを始めとする具体的な政策と課題解決に向けての計画が立案されました。



 


 次回は復興期における活動を振り返ります。公開は3月4日(木)を予定しておりますので、ぜひご覧ください!


 


 復旧期における活動の詳細はReRootsの公式サイトにも掲載しています。こちらもよろしくお願いします!


https://reroots.nomaki.jp/past_activity.html


 


 また、2012年以降の報告書や政策提言はこちらから参照いただけます。


https://reroots.nomaki.jp/adovocasy.html


 





~ 皆様からの寄付を募集しています ~


 ReRootsは学生主体の団体であり、日々の活動は皆さまからの温かいご支援・ご協力に支えられています。頂いた寄付金は、農家や地域住民との信頼関係の土台となるReRootsファームの運営、被災農家・若手農家の野菜販売、農村ツーリズム企画の運営、高齢者の生きがいづくりにつながる福祉政策の実施等、地域のニーズに合わせた諸活動に活用させていただきます。地域おこし活動を幅広く進めていくために、ご協力よろしくお願いいたします。 


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2月26日 ReRoots10年の軌跡 その1 ~ReRootsの誕生~

※本記事には、津波被害を受けた直後の地域の写真が含まれています。閲覧の際にはご注意ください。


 


こんにちは。


まもなく東日本大震災の発生から10年を迎えます。


 

ReRootsもまた発足から10年が近づいている中で、これまでの活動の軌跡を今日から4回に分けてお届けしたいと思います。
 
初回となる本記事では、震災直後の活動とReRootsが発足した経緯をたどっていきます。

2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。


 


ReRootsの原点はその直後から行われた川内コミュニティセンター(仙台市青葉区)での避難所運営ボランティアにあります。


ここは東北大学のキャンパスが至近にあることから、地域住民に加えて学生も多数センターに避難しました。混乱した状況が続く中、この場所で現在のReRootsにも脈々と受け継がれている、大学生が中心となったボランティアのノウハウや、対象の視点に立って活動を行うという考え方がこの場所で培われました。




震災当日夜の川内コミュニティセンター
多くの人が停電の中、不安な一夜を過ごしました。



少しずつ避難所に身を寄せる人が減り、この場所でのニーズが減ってきたことから、学生たちは避難所運営の合間を活用し、沿岸部の津波被災地でのボランティアを始めました。


 


この当時、ボランティア活動へのアプローチは2つに大別することができ、


(1)仙台市のボランティアセンターに申請を行い、支援を必要とする人とマッチングした後に活動を行う方法


(2)民間のボランティア団体の下へ行き、決められた活動場所へ向かうという方法


がありました。


 


前者には物資や人材、資金などが潤沢にありましたが、実際に活動を行うまでに時間がかかることや縦割り行政の状態にありました。また、後者はフットワークが軽く、より細かい支援を行うことができた一方で、資金難であったり、活動が自分の気持ちを起点にしたものとなっていたりと、継続的な支援を行うことが不可能で、両者とも一長一短でした。


 


支援を求める人はたくさんいるのに、それに応えきれない現状


「これでは真に被災者に寄り添った支援ができない。」


当時のメンバーはこの現実をどうすれば打開できるか考えます




震災直後の若林区沿岸部は、復興とは程遠い状況にありました。


 


こうして震災から約1ヶ月後の4月18日。「相手の立場、目線に立って支援をする」、「相手の社会的地位と尊厳を確立できるような支援を目指す」、「地域の住民と結びつき、共に地域を作る協働の道を歩む」という3つの理念と、「復旧から復興へ、そして地域おこしへ」というコンセプトのもと、『震災復興・地域支援サークル』としてReRootsが誕生しました。


 


それから3ヶ月ほど市の中心部から通う形でボランティアを続けました。当時の活動の様子はまさしく『体育会系全力ボランティア』。この全力ぶりが功を奏し、活動を安定して続けてくための資金や資材、そして何よりも農家や住民からの信頼を集めることに成功しました。


 


そして迎えた7月16日。ついに『若林ボランティアハウス』という活動拠点の完成にこぎつけるのでした。


 
初代ボランティアハウスは現在よりも内陸にありました。


 


この場所でボランティアの受け入れを開始し、若林区沿岸部の復旧へ向けた活動が本格化していきます。


 


次回は3月1日(月)の投稿を予定しておりますので、ぜひご覧ください!


 


また発足の経緯はReRootsの公式サイトにも掲載しています。こちらもよろしくお願いします!


http://reroots.nomaki.jp/reroots_introduction_howto.html


 



~ 皆様からの寄付を募集しています ~


ReRoots学生主体の団体であり、日々の活動は皆さまからの温かいご支援・ご協力に支えられています。頂いた寄付金は、農家や地域住民との信頼関係の土台となるReRootsファームの運営、被災農家・若手農家の野菜販売、農村ツーリズム企画の運営、高齢者の生きがいづくりにつながる福祉政策の実施等、地域のニーズに合わせた諸活動に活用させていただきます。地域おこし活動を幅広く進めていくために、ご協力よろしくお願いいたします。


 


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